フィリーズレビュー(GⅡ)
3歳牝馬オープン 阪神競馬場 右・芝1400m
○最推馬 ⑥ルージュラナキラ
1400mを連勝中。前走は出遅れ最後方からでも肝の据わった競馬を披露し、図らずも一介の逃げ馬ではないことを示した。その前走で破ったのがチューリップ賞5着のナムラクララだったのだから、五分に出ていればどれだけの内容になったのかを想像するだけでも期待は大きくなる。とにかく能力面では既に高い完成度を示しているだけに、とにかく課題はゲート。後入れの偶数を取れたのは気休め程度かもしれないが運が向いた。
○注目馬 ①インプロペリア
全姉に3年前の同競走覇者サブライムアンセムがいる血統。当然血統面での適性は間違いないだろう。母の母はハッピーパスで、昨年二冠牝馬チェルヴィニアの近親でもあり牝馬三冠路線を意識する大物感を感じる馬だ。1戦1勝で抽選突破できた運も期待感をそそる。現状は経験値が不足しているだけにセンスを問われるレースになると脆い可能性もあるが、その点では距離短縮の1400mは良さそうだ。
○注目馬 ④ランフォーヴァウ
牡馬に混じってのデイリー杯優勝、その2着だったドラゴンブーストが今年に入って京成杯2着と出世したことからこの馬の評価も高まる。出走馬中、重賞優勝経験があるのは⑪ダンツエランと本馬のみ。「実績」という一点では唯一の混合重賞優勝馬であるこの馬が上位に挙がる。前走大敗も4角でのゴチャつきが致命的だった。スムーズな競馬で今一度巻き返す。
○注目馬 ⑪ダンツエラン
前走大敗で評価を落としてはいるが、スタート直後のゴタつきで制御を失ってしまってのもの。本来的には折り合いに苦労するタイプではなく、前々走ファンタジーSを勝っていることから1400mは現状ベストの距離。中間の乗り込み量も豊富で、最終追いでも騎手を背に1F11.2秒と気持ちのいい内容。状態は良さそうだ。
○注目馬 ⑫モズナナスター
スプリントで勝ち上がったスピードタイプなだけに、前走は距離延長に加えて荒れた内に閉じ込められる窮屈な競馬で持ち味が活きなかった。相手なりの競馬ができる馬で、勝ち味に遅い面はあるが大崩れはしない。精神的に落ち着きがあり操縦性で悩むタイプでないのもこの時期の牝馬ではセールスポイントになる。
○妙味馬 ⑯インブロリオ
新馬戦は1200mを快勝。開幕2週目の馬場ではスプリント能力の高さは武器になる。前走紅梅Sで下したザラタンはチューリップ賞4着、負けたナムラクララは同5着だったことを考えればレースレベルは高く、2着は評価できる内容だ。心配なのは馬体重、デビューから減り続けていて前走も二桁マイナスで明らかに万全な状態ではなかった。プラス体重なら巻き返せる。
三連複ながし:⑥-①④⑪⑫⑯ 10点